ひうち優子のブログ

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平成26年第3回定例会 決算委員会 福祉保健1「仕事と介護の両立は難しい?!離職率約49万人」

カテゴリー:定例会

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●仕事をしながら介護をする方々への支援体制について(サービス面・施設面)

課題
・この問題は、過去に何度か質問をした。
平成22年、平成24年、平成25年第1回定例会

・団塊の世代方々が75歳以上になる2025年には、介護の必要な高齢者も増加するといわれており、国では介護保険制度を見直し、区でも計画の策定作業が進められている。
・そのような中、介護に悩む40、50代の働き盛りの世代が増えている。
・総務省の調査では、家族介護のために仕事を辞めたり転職した人は、平成20年~24年で約48万7000人、このうち女性は38万9000人で,約8割を占める。
・背景にあるのは、働く人々にとって利用しにくい介護保険制度や、画一的な会社の介護休暇制度。多くが介護か仕事かの二者択一を迫られている。
・働き盛りの世代は家計を支えているだけに、介護のために仕事をやめざるを得ない状況は深刻で、社会的損失も大きい。
・今後、介護と仕事が両立できる社会をどのように構築していけばいいのか、大きな課題。
・サービス面・施設面、両面での施策が必要

課題解決に向けた質問・提案

サービス面

介護をしながら安心して仕事をし続けるためには、介護をする方のニーズに合わせ、選択肢を増やすことが必要。例えば次の4つのような、柔軟なサービスが必要。現状と、今後の区の見解を伺う。

① 急なニーズでも24時間対応してくれる定期巡回・随時対応型訪問介護看護
② デイケアだけでなく、お泊りや訪問あり、といった急なニーズにも応得てくれる、小規模多機能型居宅介護
③ ショートステイ
④ 長時間のデイサービス(例えばデイサービスを21時まで延長する、といった延長保育の介護版)

成果
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護、デイサービス、ショートステイ等の在宅サービスの充実は重要と認識している。
・整備状況は、
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、5か所290人
小規模多機能型居宅介護は、8か所108人
デイサービスは約200か所あるが、長時間実施している事業所は少ない状況。ショートステイは、今年度中に特養に併設される20人を含め、20か所261人という状況。
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の地域密着型サービスは、身近な地域で利用できるよう、未整備地域の重点的な整備に向け、公募等を行い、事業者の誘導を図ってまいる。
・また、ショートステイは、新たに整備される特養ホームの併設や、特定施設入居者生活介護の空き室を利用したショートステイの実施について事業者に働きかけるなど、していく。

施設面

課題

・特別養護老人ホームの待機者が2300人。足りない。
・特養に入所できない方は、老人保健施設を利用され、特養の待機となっている。本来の目的と違うが、やむを得ない。しかし、老人保健施設は3ヶ月しか利用できないため、別の施設を探さなければならない状況で、仕事をしながら新しい施設を探すことはなかなか難しい、といったご意見をいただく。
・老健も全体的に足りない。

・平成26年10月現在の整備状況
特別養護老人ホーム:19か所1452人
老健:8か所756人
認知症高齢者グループホーム:37か所702人

課題解決に向けた質問・提案
・特別養護老人ホームの増設が必要。
・老人保健施設と特別養護老人ホームの役割は違うと認識しているが、特養の整備が進まない中、老健の増設も必要。
・認知症の高齢者が増えているという状況から、認知症グループホームを増やすことも必要。

見解を伺う。

成果

・各施設、それぞれ、計画的な整備に取り組んでいる。
特別養護老人ホーム:国有地・都有地・区有地を活用した整備に取り組んでいる。
老人保健施設:梅ヶ丘病院跡地を活用し、高い在宅復帰率を目指す在宅強化型の整備を予定、平成31年4月開設に向け、現在運営事業者の選定を進めている。
認知症高齢者グループホーム:未整備地域を中心に事業者公募を行い、身近な地域で利用できるよう整備に努めている。

具体的な整備目標数は、2025年に向け中長期的な視点を踏まえ、現在策定をしております、『第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画』での審議を経て、定める。