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平成22年第3回定例会 一般質問

【ひうちが取り上げた内容】

◎高齢者が活き活きと過ごすための情報提供の場づくりについて
◎「老人会館」という名称について
◎地下式駐輪場など、多様な駐輪場の整備について
◎放置自転車の有効活用について

◎高齢者が活き活きと過ごすための情報提供の場づくりについて

昨年の区民意識調査によると、地域活動への参加意向があっても、そのための情報が得られにくい、という実態がわかる。

●昨年の区民意識調査の結果
○地域活動への参加意向がある60歳以上の方は約8割。そのうちすでに地域活動に参加されている方の割合は約12%。
⇒参加意向はあるが実際に参加している方が少ない現状がわかる。

○地域活動に参加したくない理由
1位「参加者に知り合いがいない・つながりがない」
2位「地域にどんな活動があるかわからない」
⇒地域の活動への参加意向が強いにもかかわらず実際に参加している人が少ないことから、多くの方が参加できるような情報の提供が必要であると考えられる。

○参加を希望する地域活動
1位「文化サークル・スポーツサークルなど」
2位「NPOやボランテイア活動」
⇒提供する情報として趣味のサークル活動とボランテイア活動が有効。

○世田谷区の高齢者人口:
65歳以上で約16万人(平成21年現在)。そのうち介護認定を受けていない人は約85,4%に上る。
⇒今後高齢者の方が活き活きと過ごすための情報提供の場作りが必要。

●知り合いの方の声(私の知り合いの方も、いろいろなサークル活動に参加して楽しんでいる。)
・区のお知らせの「区民の広場」の欄を見てサークルに行き、そこでまた「あそこのサークルも楽しいわよ!」といって口コミで広がっていく。
・情報源としては区のお知らせ「区民の広場」くらいで、あとは口コミ。よって、「他にどこでどういうサークルが開かれているのか知りたい、区内のサークル一覧があればありがたいし、友達もできて楽しみも増える。」とおっしゃっていた。
・そうした中、老人会館内の「生涯現役情報ステーション」は、大変良い情報拠点。

●生涯現役情報ステーションとは?
・老人会館内にある、高齢者向けの情報拠点。
・区内約3000の任意団体のサークル情報がきちんと体系化されており、参加したいサークルの種類、参加したい地域が一目でわかるようになっている。(私も先日視察してきた)
・区内の施設、美術館の展示の案内等があり、大変充実している。
・しかも週3回、利用者のために案内役の方が、コンシェルジュ的な役割でボランテイアできてくださっている。

◆ひうち質問1
老人会館内の「生涯現役情報ステーション」は、区内約3000の任意団体のサークル情報がきちんと体系化されており、参加したいサークルの種類、参加したい地域が一目でわかるようになっており、大変充実している。しかも週3回、利用者のために案内役の方が、コンシェルジュ的な役割でボランテイアできてくださっており、大変よい情報拠点であると思う。
しかし残念なことにまだ周知があまり行き届いておらず、利用者がそれほど多くない現状がある。宝の持ち腐れにならないよう、今後この「生涯現役情報ステーション」の周知が必要であると思うが、いかかか?また周知とともに、今後生涯現役情報ステーションの充実を図っていくべきと考えるが、どのように取り組みを進めていかれるのか?

答弁:
・「生涯現役情報ステーション」は、中高年の方々を対象に、地域活動や健康、生涯学習等に関する情報を収集・提供することを目的として、老人会館2階図書室に、平成22年1月に開設した。
・公募により、8名の運営ボランテイアに協力いただき、情報の収集・整理とともに、案内役として活躍していただいている。その結果、生涯大学の学生を始め、中高年世代の方々の利用が増えてきている。
・今後は運営ボランテイアの拡充や利用者にアンケートを行い、より関心の高い分野の情報ニーズを把握し、それらの情報の収集・提供を進める等、さらなる充実を図っていきたい。

◆ひうち質問2
そして将来的には、このような情報の拠点となる場を各地域ごとに作り、展開していくべきと思うが、いかがか?区の見解を伺う。

答弁:
地域の展開についてだが、まず現在の「生涯現役情報ステーション」のPR強化及び内容の充実を進め、その他の検証を踏まえたうえで、課題とさせていただきたい。

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◎「老人会館」という名称について

◆ひうち質問3
生涯現役情報ステーションは「老人会館」内の図書室にある。皆様に足を運んでいただきたい、少しでも利用していただきたいのだが、「老人」という名前がついていると、足を運びにくい、気分的に行きたくない、という方が中にはいらっしゃる。 ここでこの老人という名前を変更することはできないものかと思う。名前の変更は難しくても、例えばセカンドライフ・シニア・エルダー等、せめて愛称名をつける、または愛称名を募集してはいかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・老人会館については、「老人福祉法」の「老人センター」施設として、昭和52年に開設した。
・「老人会館」の名称で、すでに30年以上区民の皆様に利用していただいており、皆様の間に定着して慣れ親しんでいる。
・お話しにあった、愛称名をつけることについては、今後様々なご意見をいただきながら研究してまいる。

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◎地下式駐輪場など、多様な駐輪場の整備について

取り上げた理由
・2010年の区民意識調査によると「地域における日常生活での困りごと」の4位に「放置自転車が多くて迷惑」。「放置自転車の効果的な解決策」の1位「駐輪場の環境整備」(66,7%)。
⇒これらの結果から、駐輪場の整備は引き続き必要であると考える。
・駐輪場は駅前にあることに意味があると思うが、駒沢大学駅など、適切な土地が見当たない所には、今、技術開発が進んでいる地下式立体駐輪場の導入など、それぞれの場所に合った駐輪場の整備が必要であると考える。

●様々な駐輪場の整備方法
○地下式立体駐輪場
・江戸川区の地下式立体駐輪場視察した。
・江戸川区では、世田谷区と同南北交通が不便で、自転車利用者が多く、放置自転車も多い。その対策として、葛西駅・一の江駅・平井駅に、既存の平置き駐輪場に加え、地下式立体駐輪場を導入し、需要を100%満たす駐輪場整備に力を入れている。
・このうち、平井駅では、日本で初めて駅前広場に地下式立体駐輪場が設置されており、街づくりの観点からもよいと感じた。
・巣鴨北や杉山公園、自由が丘駅前、品川駅前、都立大学駅等でも地下式立体駐輪場が導入されており、世田谷区でも成城北にある。

地下式立体駐輪場の特徴
・立体式なので収容効率が高い
・自転車の収容がカードとボタン1つで自動的に、数十秒で簡単に出し入れできる
・24時間利用可能
・盗難やいたずらの心配がない
・管理人が不要なので人件費が削減できる
・メンテナンスがしっかりしている

○歩道上への短時間無料駐輪場の導入
(道路法施工令改正により歩道上に駐輪場設置が可能となったことから)

○垂直2段式スライドラックや引出2段スライドラック、電磁式スライドラックの導入

○ゲート式やコイン式駐輪場の導入

◆ひうち質問
江戸川区では、葛西駅・一の江駅・平井駅に、地下式立体駐輪場が導入されており、特徴としては立体式なので収容効率が高い、自転車の収容がカードとボタン1つで自動的に、数十秒で簡単に出し入れできる、また24時間利用可能、盗難やいたずらの心配がない、管理人が不要なので人件費が削減できる、などの利点がある。
巣鴨北や杉山公園、自由が丘駅前、品川駅前、都立大学駅等でも地下式立体駐輪場が導入されており、世田谷区でも成城北にあるが、今後収容台数が足りない駅には、地下式立体駐輪場の設置が有効であると考える。
また、この他にも、道路法施工令改正により歩道上に駐輪場設置が可能となったことから、歩道上への短時間無料駐輪場の導入、その他にも垂直2段式スライドラックや引出2段スライドラック、電磁式スライドラック、ゲート式やコイン式駐輪場の導入など、その場所に合った、多様な駐輪場の整備が今後さらに必要であると考えるが、いかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・区立の駐輪場やレンタサイクルポートでは、「地下式駐輪場の整備」をはじめとして、様々なラック・機器の整備等を進め、限られたスペースを有効活用している。
・また平成17年の道路法施工令の改正を受け、平成21年4月には世田谷通りの歩道を活用し、区立上町自転車等駐車場を開設した。
・このような中、成城北第2レンタサイクルポートの地下機械式駐輪施設に関しては、収容能力の高さや短時間での出し入れなどのメリットがある反面、整備費用、機器の維持管理に関して、多く費用がかかっている状況。
・今後も引き続き、地下機械式駐輪施設や機器の動向について注視するとともに、各駅周辺等の特性に応じた整備に取り組んでいく。

◆ひうち要望
平成21年現在、自転車の撤去に関する費用だが、撤去台数6万6000台、1台あたり5200円かかっていることから、この経費を考慮するならば、例えば駒沢大学駅前や千歳烏山駅等、駐輪場のニーズが高い所には、地下式駐輪場は長期的に見て効率的な投資と考える。
この他にも歩道上への短時間無料駐輪場や電磁式スライドラックや垂直2段式スライドラックなど、今技術開発が進んでいるので、様々な手法を使って駐輪場を整備していただきたい。

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◎放置自転車の有効活用について

取り上げた理由
・放置自転車対策には、駐輪場の設置が大切だが、そのほかに、放置自転車を有効活用し、コスト削減につなげる視点も重要。
・わが国の放置自転車の撤去・処分等の状況は、平成18年内に全国の駅周辺での放置自転車の撤去総数は、約2600万台であり、そのうち廃棄処分されたものは1100万台。放置自転車の撤去を実施している自治体は663市区町村にも上っていることから、社会問題化している。
・世田谷区では、平成21年度の放置自転車の撤去台数が6万6000台、1台当たり撤去・保管・廃棄トータルで、約5200円かかっている。
・民間では、放置自転車を有効活用し、大学と連携して撤去・回収し、それをきれいに整備・クリーニングしてレンタルまたは販売して、放置自転車を再利用している企業もある。

◆ひうち質問
放置自転車の利用法として、豊島区・文京区などでは放置自転車を無償譲渡し海外貢献しており、また民間では、放置自転車を有効活用し、大学と連携して撤去・回収し、それをきれいに整備・クリーニングしてレンタルまたは販売して、放置自転車を再利用している企業もある。このように、放置自転車を有効活用することは、環境にも経済的にもよいと思う。
ここで世田谷区では、平成21年度の放置自転車の撤去台数が6万6000台、1台当たりにかかる金額は撤去・保管・廃棄トータルで、約5200円、とのことだが、民間を活用して効率的な発注を行い、さらなる放置自転車の有効活用を図るべきと思うが、いかがか?

答弁:
・現在世田谷区では、撤去した自転車のうち7割以上は、所有者や利用者に引き取られ、残りは処分対象の自転車として扱っている。そのうち、一定の基準を満たすものについては、再生自転車としてアジア・アフリカ等の発展途上国への無償譲渡を行い、福祉の向上・増進のために活用している。
・また区内福祉作業所で整備した自転車を区民祭りで販売しているほか、レンタサイクル事業用の自転車としても活用している。なお、再生自転車として利用する場合には、安全性を確保するため、各自転車の点検・整備費用を負担し、実施している。
・区としては、放置自転車の撤去・保管に関する業務については、適切かつ効率的な発注など、コスト削減を図るとともに、高い返還率を維持するよう努めつつ、再生可能な自転車については、引き続き有効活用を図っていく。

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