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平成31年第1回定例会 一般質問

◎介護予防について

課題
・平成28年・29年に質問した。
・世田谷区の高齢化率は平成29年度20.5%であり、2025年の将来推計では65歳以上人口は、約18万人から19万5千人まで増加する見込み。
・今後の高齢社会に対応するためにも、高齢者が自主的に介護予防に取り組みことが必要。
・最近、スポーツクラブやカラオケ、旅行など、友達同士で楽しそうに出かけている高齢者の方をよく目にする。元気な高齢者の方がふえることは、何より本人が楽しく人生を生きることができ、医療費削減にもよい、一石二鳥。今後ますます介護予防の施策が重要になる。

課題解決に向けた質問・提案1

・介護予防プログラムには、行政主体で行っているもの、区民の方が自主的に行っている活動、区民同士で支えながら行っているもの、とあり、どれも重要である。
・行政主体で行うものは、現在65歳以上の方を対象にして、運動、食生活の見直し、口腔機能向上、認知症予防などについて学べるさまざまな事業を行っている。
・また、区民の方が自主的に行う介護予防活動への支援として、補助金交付などを行っているが、今後、この地域活動への支援をさらに行って活性化していただきたい。例えば介護する方への意見交換を長年行っている団体など、良い取り組みを行っている活動に対しては、連携を取ることが必要。見解を伺う。

成果

・区はこれまで、介護予防を目的とする自主活動団体への活動補助金の交付や、重りを使った「世田谷いきいき体操」の普及など、高齢者の主体的な介護予防の取り組みを支援してきた。
・さらに進展する高齢社会に対応していくためには、これまで以上に、高齢者に、主体的に介護予防に取り組んでいただくことが必要で。
・今後は、活動を継続している区民の自主グループや、介護予防事業を委託しているNPO法人、事業者等とも連携し、元気な高齢者による介護予防の普及啓発活動の仕組みづくりや、介護予防の効果が確認できる体力測定会の定期的な実施など、区民や関係機関等と協働する介護予防の地域づくりの手法について、検討してまいる。

課題解決に向けた質問・提案2
区民同士で支え合うことも有効であり、例えば元気な高齢者の方がデイサービスで介護が必要な人に対してサービスを行う、また訪問して家事援助を行う、話し相手になるなどして、区民同士の助け合いも健康維持や介護予防につながっていくと考える。
区では、介護予防・日常生活支援総合事業のサービスにも取り組んでいるが、前回からの進み具合は?

成果

・区では、平成28年4月から事業者による従来型のサービスに加え、区民同士の支えあいを基本とした多様なサービスの充実に努めている。
・サービスの担い手養成研修のほか、社会福祉協議会や活動団体等の関係機関と連携し、介護予防講演会や区民参加型ワークショップ等を開催して、社会参加の重要性について普及啓発を図るとともに、多様な主体によるサービスの担い手発掘に努めている。
・現在、住民参加型の支えあいサービスの担い手の登録者は、520人(H30.12現在。4月から約60人増)、住民主体型の地域デイサービスの団体数は15団体(H30.12現在。4月から3団体増)と徐々に増加し、区民同士の支えあいの意識が醸成されてきていると認識している。
・今後も引き続き、あんしんすこやかセンターや社会福祉協議会、活動団体等とも連携しながら総合事業の充実を図るとともに、区民をはじめとする多様な主体が参加・協働し、誰もが住みやすい地域社会を構築してまいる。

課題解決に向けた質問・提案3
介護予防事業の一環として、平成13年度から認知症予防プログラム事業も始めている。
認知症になる前の予防として、グループで取り組む知的活動と、有酸素運動が大切で、1つ目のグループ活動では、仲間とおしゃべりをすること、も本当に大切。そういった意味で、認知症予防プログラムは有効と考える。さらなる普及に向け、区の見解を伺う。

成果

・認知症の予防には、バランスの良い食生活や生活習慣病予防が重要であるほか、ウォーキングなどの有酸素運動や人との交流や役割をもつことが有効であることが明らかになっている。
・区では平成13年度から、パソコンなどの知的活動とウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせた認知症予防プログラムに取組む自主活動グループの立上げを支援し、現在は44団体が継続して主体的な活動を実施している。
・高齢者が地域で主体的に活動に取組むことは、認知症予防に限らず、広く介護予防の観点からも大変重要。
高齢者がこれまで以上に気軽に地域で認知症予防に取組めるようプログラムを見直し、地域で仲間と楽しみながら主体的に活動を行うことの重要性の普及啓発と主体的な活動の支援に取組む。

課題解決に向けた質問・提案4
最後に、このような取り組みが最終的には、高齢者の方々が自ら介護予防のプログラムに参加することにつながるようになることが大切だが、区はどのように考えているのか、見解を伺う。

成果
・区では、介護予防に必要な運動・栄養・口腔ケア等の知識や体操を体験する介護予防普及啓発事業を実施し、年間延1万2千人の方に受講いただいている。
・高齢者の主体的な活動として継続できるように、介護予防を目的とする自主活動団体への活動補助や、重りを使った「世田谷いきいき体操」の普及等を進めており、現在、100を越えるグループが自主活動を行っている。
・高齢者の介護予防や自立支援のためには、区民同士の支えあいの地域づくりが必要で、高齢者が役割を持ち、社会参加して地域で活躍いただけるよう、区では介護予防講演会やワークショップを開催するなど、社会参加の重要性の周知や支えあいの意識醸成に取り組んでいる。
・今後も、区民の自主的な介護予防の取り組みを推進するともに、地域の様々な活動を実施している既存の活動団体等と連携していく。

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◎介護する方へのケアについて

課題
家族介護者の多くは、保育と違い一生であること、老老介護といったケースも多く、毎日の介護で心も体も疲弊してしまう、特に自分の健康管理がおろそかになりやすい現状がある。

課題解決に向けた質問・提案
・現在は介護者へのケアが少しずつ進んできており、例えば介護事業者が介護する方へどうしの勉強会や情報交換の場作りをセッテイングしてその活動に区が補助金を出すとった取り組みがある。このような取り組みを広げることが良いと考える。
・家族介護者の負担軽減や、介護による離職を防ぐため、区は家族介護者のケアにどのように取り組んでいくか、見解を伺う。

成果
・要介護者が増える中、介護離職者も増加している。国は労働者と事業主に対して、介護休暇や介護休業、短時間勤務、介護休業給付などの制度について、リーフレットやポータルサイトなどで紹介している。また、労働者に対する両立支援実践マニュアルや、事業主に対して支援プランを作成して配布している。
・介護に関する困りごとは、あんしんすこやかセンターで相談に応じており、サービスの紹介や離職しないためのアドバイスのほか、専門機関や悩み事相談をしたり、情報交換する場である、「介護者の会・家族会」の紹介も行っている。
・また、負担の少ない介護方法を学び、介護者の横のつながりが持てるように、「家族介護教室」を特養ホームで実施するほか、ショートステイや小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービスの充実を図っている。
・さらに区のケアマネジャー向け研修では、本人だけでなく介護者支援の視点も重視し、適切なケアプランを作成するように指導している。
・家族等の介護者が、地域の中で孤立することなく、また離職することがないように支援していく。

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◎通学路の安全対策について

課題
・平成24年に登下校中の児童生徒が死傷する交通事故が全国で相次いで起こった。以来、文部科学省・国土交通省・警察庁の3省庁の連携により、関係機関による通学路緊急合同点検を実施することとなり、さらに世田谷区では平成26年9月に区立小学校通学路で痛ましい交通事故が発生し、これを受けて区内関係機関による緊急合同点検を実施した。

課題解決に向けた質問・提案1
・緊急合同点検後、ガードパイプの設置やカラー舗装の実施、またドライバーへの注意喚起の看板、信号機設置など、対策が随分進み、平成28年度までに213箇所が対応済みである。
・その後、これらを統括して通学路の交通安全確保を、より継続的に行うため、「世田谷区通学路交通安全プログラム」を策定・実施している。通学路の交通安全を推進し、児童を交通事故から守るためには、通学路交通安全プログラムの継続的な実施が必要であると考える。
・まず、この「世田谷区通学路交通安全プログラム」とはどういうものか、また、これに基づきどのような取り組みが行われているのか、伺う。

成果
・平成24年と26年に実施しました通学路の交通安全確保に向けた取組みを継続的に行い、児童生徒が安全に通学できるように、平成29年2月に「世田谷区通学路交通安全プログラム」を策定した。
・この間、防犯の観点による通学路の緊急合同点検を実施したほか、通学路沿いのコンクリートブロック塀等の安全点検など、通学路の安全について、多面的な取組みを進めている。
・また、昨年12月に発生した小学校児童の死亡事故を受け、事故現場であるバス通りの安全対策を関係機関と連携を図りながら緊急に実施するとともに、児童生徒への交通安全指導とあわせ、当該学区域の臨時の通学路合同点検を実施した。
・「世田谷区通学路交通安全プログラム」では、毎年の各校での通学路の点検に加え、区内の小学校を4つのグループに分け、それぞれ4年に1回は、学校・PTA・道路管理者・警察・区教育委員会等の参加のもと通学路合同点検を実施することとし、平成29年度以降、順次実施している。
・点検をした結果、具体的な安全対策として、交通規制上の対応や道路管理上の対応、また、児童生徒への安全指導など、関係機関と連携を図りながら取り組んでいる。
・教育委員会では、今後とも「通学路交通安全プログラム」に基づき、継続的な通学路合同点検のほか、必要に応じ、臨時の通学路合同点検の実施など、関係機関と連携を図りながら、PDCAサイクルとして繰り返し実施し、通学路の安全性の向上を図る。

課題解決に向けた質問・提案2

・通学路合同点検を主要な柱とするため、どうしても、速度規制、スクールゾーンなどの交通規制、横断歩道や信号の設置などの警察署の取り組み、また、歩道の整備やガードレールの設置など区による取り組み、総じてハード系の対策が要望として多い傾向にある。
・これに対しソフト面では、危険箇所を点検する安全マップの作成、そして作成だけでなく、実効的な安全マップの活用が求められる。
・安全マップの作成については、安全マップは、実際には子どもたちが活用するので、PTAが主体となり、事故の多い箇所や危険箇所の情報を、警察とも連携し、子どもたちも参加して作成すべきものであると考えます。
・子どもたちの参加の例としては、例えば広島県の小学校では、通学班ごとの地図に道路などの写真を貼りながら、実際に危険な場所を保護者と点検し、「車の通りが多く、スピードがあり危険」などと気づいたことを書いていく取り組みを行っている。このように、実際に足で回って、実効的な安全マップを作成すべきである。
・さらに安全マップ作成後の取り組みとして、例えば埼玉県越谷市の中学校では、班ごとに通学路をiPadで映して予想される事故を映像で流して議論させており、生徒が知っている場所をテーマに視覚に訴えると、生徒の食いつきが違ったとのこと。
・学校・保護者・地域を主体とした交通安全の取り組みについて、区として、どのように支援し、発展させているのか、最近の活動例も挙げて、伺う。

成果
・まず、すべての区立小学校において、所管からPTAに委託し、児童向け交通安全教室を実施している。
・また、PTA等からの要望に応じて、保護者向け交通安全講習を所管が小学校に出向き、出前型で実施している。講習会では、学校周辺の要注意箇所を児童の登校時に所管で確認し、この結果を講義に盛り込むなどの工夫をしている。
・最近では各校作成の「あんぜんマップ」に要注意箇所の情報を載せたいと、PTAが同行される例が出てきている。
・最近の取り組みとして、今年度の池之上小学校の事例では、平成26年の通学児童の交通事故をきっかけに、交差点のカラー舗装など、様々な交通安全対策がなされた。その後、事故の記憶も薄れてきたことから、PTAでは、これらの対策箇所の写真入りマップを作成して全家庭に配布し、保護者は児童を連れて自分の眼で現地を確かめるなど、交通安全意識の向上を図ることができた。
・今後も、このような活動の輪が、区内全域に広がるよう、引き続き、地域、学校、PTA、警察署、教育委員会などと連携を強化し取り組んでまいる。

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◎自転車専用レーンの整備について

課題
交通事故全体の約4割が、自転車が絡む事故。

課題解決に向けた質問・提案
・平成27年3月に策定された自転車ネットワーク計画に基づき、着実に自転車専用レーンの整備が進んでいる。
・現在約167キロメートルの自転車専用レーンなどの整備計画があり、そのうち10年間で約72キロの優先路線を定めており、このネットワーク計画に基づき、着実に自転車専用レーン、ナビマーク、ナビラインの整備を進める必要があると考える。
・前回の答弁では、平成28年度末で10.3キロを整備済み、進捗率14.2%。平成29年度は千歳通り、用賀中町通り、その他5箇所整備予定、とのことだった。その後の進捗状況について、伺う。

成果
・自転車通行空間の整備については、駅周辺の路線などの優先整備路線に重点を置き、効果的かつ効率的に整備を進めている。
・平成29年度は、自転車ナビマークを約3.8km、平成30年度は寺町通り、駒留通り、赤堤通り、その他11箇所、約5kmの整備を行う。過年度分と合わせますと整備延長は約19km、その内、優先整備路線の整備延長は約16.5km、進捗率は、約23%となる。
・来年度以降も道路新築工事の機会などを捉えながら、国・東京都・警視庁などと連携し、安全な自転車通行空間の整備に取り組んでまいる。

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◎電線類地中化について

課題
・過去何度か質問している。
・東京は電線類地中化が約7%しか整備されていない。防災の観点からも遅れている。

課題解決に向けた質問・提案
・電線類の地中化は、災害時の感電や電柱の倒壊の危険性、それにより緊急車両が入れず物資輸送が困難になる危険性を回避できる。また、災害時だけでなく、安全な歩行空間を確保できる、景観がよくなるなどのメリットがある。
・各先進国の状況は、ロンドン、パリ、ボンでは100%、ベルリンは99%なのに対し、東京都23区では、これは少し古く2013年のデータですが、約7%と大変おくれている。計画的な整備が必要。
・また、世田谷区内は狭隘道路が多く、特に幅4メートル程度の道路への電線類地中化も必要。
・区民の方からは、早く電線類を地中化してほしいという声もあるし、東京都が推進しており、チャレンジ新事業というメニューもある。そして東京オリンピック・パラリンピックに向けてこの電線類の地中化は必要。整備のスピードを上げていただきたい。
・今後の計画と、オリンピック、パラリンピックを踏まえた計画、整備
状況について伺う。

成果

・現在、区では、平成26年度から平成30年度までの「世田谷区電線類地中化整備5ヶ年計画」に基づき、電線類地中化を進めている。
・平成29年度末の区道における電線類地中化の整備実績は、電線共同溝整備延長で、約14キロメートル、その他電線管理者の単独地中化が、約1.9キロメートルとなり、合計で、約15.9キロメートル。
・今年度の整備は、小田急線東北沢駅駅前広場で約160メートル、東京オリンピック・パラリンピック競技大会会場となる馬事公苑周辺区道では、馬事公苑通りで約420メートル、用賀中町通りでは約160メートルを整備することとしており、合計で約740メートルを完了させる予定。
・今後の予定は、当区の無電柱化の基本的な計画となる「世田谷区無電柱化推進計画」、並びに、個別の整備計画となる「世田谷区無電柱化整備5ヶ年計画」を来年度早々に策定する予定である。
・その取り組みでは、東京都の補助事業である「無電柱化チャレンジ支援事業」の制度などを活用して、無電柱化の取り組みを一層推進してまいる。

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