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平成23年第1回定例会 予算特別委員会

【ひうちが取り上げた内容】

(今回の予算特別委員会が開催されている中、東日本大震災が起こりました。その後、災害対策を中心に、7つの領域で質問させていただきました。)

【災害関連の質問】
◎原発事故に対する相談体制の充実について
◎災害時のテレビの活用について
◎震災時における自転車利用とブルーゾーン(自転車専用レーン)について
◎震災時の業務継続計画(BCP)について
◎桜丘すみれば自然庭園の壁の亀裂について
【総括質疑】
◎生活道路におけるブルーゾーンについて
◎全事務事業の政策点検の実施について
【企画総務領域】
◎自転車の盗難防止について
◎ネーミングライツについて
【区民生活領域】
◎「海外宝くじ」詐欺について
◎文化施設の割引カードについて
【福祉保健領域】
◎小1プロブレム対策について
◎高齢者の方のための作品展の発表の場について
【都市整備領域】
◎ユニバーサルデザインの推進について
【文教領域】
◎教員の学校内のパソコンについて
◎プールの指導員配置について
◎区の文化財の資料の充実について

【災害関連の質問】
◎原発事故に対する相談体制の充実について

◆ひうち質問
・今回の原発事故では多くの方から不安の声をいただいた。多くの方がおっしゃっていることは、「一番嫌な、信頼できない表現は『ただちに人体に影響を与えるレベルではない』ということ。ただちにという意味は何なのか?私たちが知りたいのは、例えば、水道水の場合、現時点での数値はもちろんだが、それ以外に、何カ月間どれくらいの量を継続して飲んでも大丈夫なのか、という継続的な数値情報である。」
そこで、一時的な数値とともに、今後の生活に置き換えた継続的な数値の情報を出していただくよう、東京都や国に要望していただきたい。
・また、今、区では、東京都健康安全研究センターが実施している放射線量・水道水や大気中の塵・雨の放射能調査のデータを、HPにリンクを貼って情報提供を行っており、これは大変有難いことだが、しかしインターネットを使わない方々もいらっしゃる。
今後一定期間、原発事故に対する専用の相談窓口を開設していただき、相談窓口の一元化を行っていただきたいと思うが、いかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・ご指摘のとおり、放射性物質等は専門的な分野に属することであり、一般の方にはわかりにくい面がある。今後も、国や都の情報を逐次収集するとともに必要な情報交換を行い、区のホームページなどでも正確にわかりやすく情報提供をしてまいりたい。
・また、ホームページなどを見られない区民の方もいるということで、確かに今回、区民からのお問い合わせが288件あった。今後、保健所として東京都と連携し、相談マニュアルなどを整えながら、健康全般にわたる相談、身体への放射線被害の専門相談などを電話や窓口で受けられるよう、相談体制の強化を図ったところである。
・今後もできるだけさまざまな媒体を活用し、情報が行き渡るように工夫しながら、健康不安を感じる区民の皆様の相談に当たっていきたい。

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◎災害時のテレビの活用について

●取り上げた理由
・今回の大震災では、電話も携帯電話も通じないといった状態で、情報を取る手段としては、テレビやラジオといった媒体が大きな役割を果たした。
・またインターネットを使わない方々にとっても、テレビは貴重な情報源の1つ。

◆ひうち質問
世田谷区の情報はFM世田谷やケーブルテレビで得られるが、テレビは多くの方が視聴している。今は携帯電話のワンセグでもテレビが見られる時代である。今回も多くの方がワンセグで情報収集していた。
3月11日は、NHKや大手民放テレビ(日テレ、テレ朝)でも、テロップで各区の帰宅困難者支援施設についての情報を流していたが、災害時には、それ以外の世田谷区の緊急情報も、テレビのテロップで放送していただき、できるだけ多くの区民の方に情報提供を行っていただきたいと思う。そこでテレビ局と災害協定を結ぶことについて、区の見解を伺う。

答弁:
・今回の地震では、電話がなかなか通じないという状況があった。
・FM世田谷と区の場合は、無線ファクスがあり、比較的スムーズに連絡が取れたが、報道機関とはなかなか連絡がとれない状況だった。その中で何とか電話をかけ、報道機関に情報を提供し、その結果、今回は帰宅困難支援施設の情報をNHK・民放に放送していただいた。
・NHKや大手民放放送局は、その対象が首都圏なので、世田谷と災害協定を結んで区の情報を優先的に出す、ということはちょっと難しいのかと思うが、打診はしてみたい。
・お話しの通り、今は携帯電話のワンセグでテレビが見ることができ、帰宅困難者の方も、家にいなくとも歩きながら見られるので、引き続き、区はテレビ局に情報を出し、また日頃から良好な関係をつくっていきたい。

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◎震災時における自転車利用とブルーゾーン(自転車専用レーン)について

◆ひうち質問
今回の震災で、帰宅困難時や計画停電の際、自転車が大変有難い交通手段だった、との声があった。特に、今回の鉄道状況や道路渋滞、燃料不足を考えれば、災害時こそ、燃料不要・軽量・小回り・ある程度のスピードと運搬能力、といった特性がある自転車の活用が有効であると考える。
しかし実際に自転車利用者からは、「歩行者と渋滞している車の間を縫うように通行しなければならず苦労した。その際、自転車走行レーンが、大変役立った。」との声もいただいている。そこで災害時のためにも、主要道路へのブルーゾーンの整備を行うべきと考えるいかがか?

答弁:
・災害時、自転車は、緊急輸送、情報収集・伝達の手段の1つとして位置付けている。
・実際に地震発生当日、職員は渋滞する道路を避けて自転車で現地調査に出動し、携帯電話も通じない状況下で、有効な連絡手段となった。
・今後も、平常時のみならず震災時のためにも、国道・都道の自転車環境整備を働きかけるとともに、道路整備とタイミングを合わせながらブルーゾーンなどの整備を進めていく。

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◎震災時の業務継続計画(BCP)について

◆ひうち質問1
区では昨年11月に業務継続計画・震災編を策定したが、その中で、例えば、職員の安否確認方法や情報システムバックアップ体制の強化など、今後検討すべき課題が抽出されている。それらの課題について、今後どのように対応していくのか、伺う。

答弁:
・明らかになった課題としては、例えば情報システムのバックアップ体制の強化、職員の安否確認の方法、情報機器類の転倒防止、庁舎のガラス飛散防止など。
・今年度は、例えば、石油商業組合との協定に基づき、災害拠点ごとに燃料の供給先を具体的に特定するなど、短期的課題を整理した。情報システムのバックアップ体制の強化など、中長期的な検討が必要なものは今後対応策を検討する。

◆ひうち質問2
区役所の業務は、事務マニュアルや事務手続きに沿って業務を行っているが、災害後には、パソコンや電話が使えない中で、具体的にどのように業務を再開していくお考えか?回線の復旧などのハード面、また通常のマニュアルでは対応できない業務のソフト面への対応について、区の見解を伺う。

答弁:
・パソコンや電話での事務処理など、電子機器を使用する事務では、回線の復旧と電源の確保をセットで考える必要がある。そしてそこに人的資源を投入して初めて事務が再開できることになる。
・業務継続計画の中では、開始目標時間・優先して再開する通常業務を、あらかじめ定めている。例えば住民票の発行事務は1週間後を目途に再開、また事務センターと本所を結ぶ回線の復旧を最短で行うこととしており、機器や電源、回線等の復旧が済み次第、順次通常業務を再開していく。

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◎桜丘すみれば自然庭園の壁の亀裂について

◆ひうち質問
昨年の決算特別委員会で、「すみれば庭園の環状8号線側の壁に亀裂が入っている。ここは災害時の一時集合場所にもなっているが、災害時に崩れないのか?大丈夫か?」と質問させていただいた。その際の答弁では、「現在調査中であり、本調査の結果をもとに、補修または再整備の計画を策定し実施する。」とのことだった。今回の地震であらかじめの予防対策の重要性を実感した。その後の進捗状況を伺う。

答弁:
・擁壁の安全性について、昨年7月から10月に亀裂の構造への影響、擁壁の強度の確認、位置変動の有無などの調査を実施した。
・亀裂については、擁壁の構造に影響を与えるものではなく、強度は所定の強度であった。また位置の変動は、調査開始時の8月と3カ月経過後の11月の測定では1㎜程度の差があったが、測定誤差範囲内である。3月の測定でも変化はなかった。
・以上のようなことから、擁壁は危険な状況ではなく、作り替える必要はない、とのこと。今後は、擁壁の既存の水抜き穴が細く、土砂のつまりが見られるため、太い水抜きを設置し、亀裂の拡大を防ぐため、樹脂を注入する補修工事を実施する。

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【総括質疑】
◎生活道路におけるブルーゾーンについて

●取り上げた理由
・自転車利用の安全対策についてはルール・マナーに対する1人1人のモラル意識の向上、というソフト面と、自転車が安心して通行できる環境整備、というハード面の両面からのアプローチが必要。
・ハード面の整備では、とくに自転車専用レーン(ブルーゾーン)の設置箇所を増やすことが不可欠。世田谷区には歩道と車道が分離された道路が少ないことから、生活道路におけるブルーゾーンの整備が特に有効と考える。

◆ひうち質問
成城富士見橋通りにおいて、ブルーゾーンのモデル整備を行っており、自転車利用者の方からは、整備後、以前より走りやすくなったというご意見をいただいた。
今後、他の生活道路への設置が必要であると考えるが、このモデル整備の検証結果をどのように活かしていくのか?区の見解を伺う。

答弁:
・成城富士見通りの調査結果だが、整備直後のブルーゾーン遵守率は約40%、設置から1年後は約69%に向上した。
・要因として、カラー舗装はもちろんだが、それ以外に自転車走行位置の誘導看板の効果、モデル整備の地域周知、ブルーゾーン通行に対する地元の協力等が挙げられる。
・一方で右側通行する自転車が約13%あったので、今後よりわかりやすくという視点で標示類の改善を検討し、また地域全体のご理解をいただきながら、今後も自転車通行のルール遵守を促進していく。

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◎全事務事業の政策点検の実施について

現状
平成23年度、1745全事務事業の政策点検を実施し、直ちに取り組める施策はすぐに示し、直ちに対応が難しい課題については24年度以降の取り組みの方向性を整理した。

◆ひうち質問1
24年度以降の取り組みについては、例えば生涯学習講座の民間移行や子どもの医療費助成の手直しなど、区民への影響が極めて大きい課題がある。
現在の財政状況を考えると、進めていくべき施策もあるが、しかし影響の大きさを考慮し、慎重かつ十分に検討して、施策によっては見直し等も必要と考える。区の見解を伺う。

答弁:
・ご指摘の通り、平成24年度以降の取り組みには、今後の課題整理が必要なものや、区民への説明責任を果たしながら段階的改善を図るものもある。
・今後具体的な手法や優先順位を定め、計画的に実施することが必要と考えている。

◆ひうち質問2
・また、全事務事業点検結果とともに、30項目にわたる当面の政策課題も併せて示され、当面の課題として、梅丘病院跡地利用の検討や区役所本庁舎の整備など、大きな財政負担を伴うものもある。
・今後の財政状況の見通しを踏まえ、課題の優先順位や先送り課題の見極めを行い、柔軟に対応していく必要があると考えるがいかがか?

答弁:
・ご指摘のとおり、大きな財政負担を伴うものもあり、次の基本計画の策定に向け、いつまでに何を、どこまで実施するのか等の整理が必要。
・今後の財政状況の見通しを踏まえた整備を行っていく。

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【企画総務領域】
◎自転車の盗難防止について

現状
・世田谷区内において、平成22年の自転車盗難件数は、3640件。刑法犯認知件数の約37%を占める。
・警視庁の発表では、自転車盗難の被害のうち、約57%が施錠していない状態での被害、とのこと。

◆ひうち質問
自転車の盗難被害は街の治安の悪化にも影響すると考える。約3640件の被害のうち約6割が施錠していなかったことから、駐輪場はもちろん、買い物の際のちょっとした時間であっても施錠していただくことが大切。
今後自転車施錠に対して、防犯情報メールでのさらなる周知、また警察と連携し、被害の多い地域への啓発の強化などが必要と考えるが、いかがか?

答弁: ・ご指摘の通り、ちょっとした時間であっても施錠することが、盗難防止には極めて有効な方法だと考えている。今後、防犯情報メールや区広報紙により、広報を行っていく。
・また、被害件数の多い地区への看板設置なども検討していく。

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◎ネーミングライツについて

現状
・ネーミングライツは税外収入確保策の有効な手段として、他自治体でも導入が進められているが、一方で問題も生じてきている。
・例:
渋谷区がナイキに命名権を年間1700万円で売却した宮下公園だが、公園整備の際に、ホームレスなどを強制撤去する行政代執行に踏み切るなど、市民団体とのトラブルが起こった。
岐阜県が県は保有する3施設のネーミングライツを同時募集したが、募集がなく、希望金額を下げて再募集した。

◆ひうち質問
ネーミングライツは、自治体側としては財源の確保、また施設の安定的な運営等のメリットがあり、企業側としては企業や商品の認知度アップ等があるが、一方で他自治体の例にあるように、施設関係者との調整不足や、自治体と企業との間に施設の広告価値の相違がある、などの課題もあると考える。
世田谷区でネーミングライツを導入する際には、今後このような課題を踏まえての導入が必要だと考えるが、これら課題をどのように認識し導入していくのか、区の見解を伺う。

答弁: 導入目的を明確にし、区民・事業者・区の三者のメリットにつながる仕組みづくりが重要と考えており、引き続き可能な施設を検討し、指針に基づき、ネーミングライツ導入の検討を進めていく。

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【区民生活領域】
◎「海外宝くじ」詐欺について

◆ひうち質問1
区民の方から次の相談を受けた。「申し込んでいないのに、海外宝くじに当選したとの郵便が届き、手数料を振り込んだが、当選金が入金されない、警察に相談しても、海外に拠点があり、法的に手出しができないといわれた。このような時、どこに相談すればいいのか?また、取り締まりは警察だが、今後二度と被害者が出ないように、区の相談体制の充実を図ってほしい。」
このような被害に遭った時の相談体制について、伺う。

答弁: ・海外宝くじについて、区の消費生活センターにも相談があり、平成18年度から21年度で年間30件程度。そのうち事前相談が9割、事後相談が1割。
・海外宝くじを申し込んでいないのに「当選している」等、不審なDMが届いた場合は、最寄りの消費生活センターにすぐ相談していただきたい。
・消費生活センターでは、①甘い話に絶対のらない。②信用できない相手には、クレジットカード番号等を絶対に教えない。③国内での海外宝くじの取引は、刑法187条の違法行為にあたるので、絶対に申し込まない。などを説明し、とにかく無視するようお伝えしている。
・買ってもいないのに、海外宝くじが当選した、という話は詐欺であり、一旦振り込んだ手数料の回収については、業者の所在地が海外の場合、所在地の詳細が分かりにくいことや電話番号が不明な場合も多く、法律の違いもあるので、被害の回復は難しいのが現状。

◆ひうち質問2
被害の回復は難しいということで、区でできることとして、被害に遭った際の捜査は警察だが、区民の方が被害に遭う前に未然に防止することは可能。
区の相談場所の周知、また被害の未然防止のため、海外宝くじの手口の周知が必要だと思うがいかがか?区の未然防止策について、伺う。

答弁: 海外宝くじのトラブルの未然防止のためには、とにかく絶対に申し込まない、無視することに尽きるので、今後も広報や消費生活センターだよりなどを通じて、注意喚起を図る。

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◎文化施設の割引カードについて

●取り上げた理由
・先日、次のようなご意見をいただいた。
「世田谷美術館は美術関係ではかなりレベルが高く、図書室もよいが、区民への還元が少ないと思う。65歳以上の割引制度や区民限定の割引制度はないのか?東京都では、例えば美術館や博物館など、都内70つの文化財施設のフリーパスポートがあり、2000円で2カ月間有効。世田谷区でも、区民割引等行い、もっと区民に還元してほしい。」

●世田谷区文化施設の割引制度
せたがやアーツカード:18歳以上の区民であれば誰でも、世田谷美術館や世田谷文学館の観覧料割引、生活工房の講座の受講料の割引、また世田谷パブリックシアターの区民先行予約や割引チケット購入など、様々な特典あり。
アンダー24割引:18歳から24歳まで、パブリックシアターの公演が半額になる。
高齢者障害者割引
世田谷美術館や文学館の企画展の観覧料:65歳以上の方、大学・高校生、小・中学生は割引。

◆ひうち質問
文化力の高さはその地域に住む人々の教養の高さを表す。世田谷区には、世田谷美術館や文学館、パブリックシアターなど、レベルの高い文化施設がたくさんあり、特別展も素晴らしいものがたくさんある。このような文化財をより多くの区民の方に利用していただき、区民の文化力を高めるためにも、割引制度の更なる周知が必要と考える。
ここで割引制度として、せたがやアーツカード、高齢者障害者割引、アンダー24割引など、メニューは豊富。しかし例えば「せたがやアーツカード」の登録者は現在3183人、といったように、18歳以上の人口約72万人からすると割引制度の利用者が少ない。
今後、世田谷情報ガイドやHP、チラシ等を用いて、割引制度のさらなる周知が必要と考えるが、いかがか?

答弁: 今後、世田谷情報ガイドやホームページ、パンフレットを活用し、より少しわかりやすく広報していく。

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【福祉保健領域】
◎小1プロブレム対策について

現状
・最近、小1プロブレムの問題がとり立たされており、小学1年生の児童が、小学校になれず授業にならないといった状況をよく耳にする。
・私も大学4年生の時、教育実習で小学1年生のクラスを担当したが、校庭に排泄物をしたり、授業中に落ち着かず授業にならない、などの実態に、大変驚いた。
・小学校1年生の学校生活への適応状況の実態調査では(平成21年東京都教育委員会が実施)、4人に1人の校長先生が、「授業中、勝手に教室の中を立ち歩いたり教室の外に出て行ったりする。また担任の指示通りに動かない。」といった状況を経験している、とのこと。

品川区の取り組み
・品川区では小1プロブレムの問題を受け、就学前の保育園児にいち早く定期体験をさせる「スクール・ステイ」を、4月以降、区内一部の区立保育園、小学校との間で始め、将来的にはすべての区立保育園で実施する計画。
・これは、保育園児が小学校の教室で机に向かい、時間割に従って授業を受ける取り組み。遅くとも小学校入学が近づく10月頃から翌3月にかけて、保育園5歳児が週1回を目途に小学校に行き、教室で保育を受けるというもの。
・通常の保育では数人でテーブルを使い、授業のように時間を区切ることはないが、スクールステイでは1つ1つの机やいすを使い、チャイムに合わせて時間を活動時間を区切るなどして、学校生活に近い状態を保育でも取り入れる。
・このことにより、保育園から小学生になる環境の変化を少なくし、スムーズに新たな学校生活に慣れる狙いがある。

◆ひうち質問
世田谷区では小1プロブレム対策として、園児が小学校を訪問し、児童の活動の様子を見学したり小学生と一緒に見て回ったり、また模擬授業体験を行っている。しかし今後は単発の体験ではなく、区が保育園と小学校の連携の手法をしっかりと確立し、保育の中に就学前事業として取り組んでいることが重要と考えるがいかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・保育所で行われている就学前教育は、幼児の自発的な遊びを通し、1人1人に応じた総合的な教育を中心としているのに対し、小学校は時間割に基づき、教科書などの教材を用いて、各教科を学習している。
・このように、保育園と小学校では、生活や教育方法が異なっているが、本来子どもの発達や学びは連続しているものであり、保育所と小学校との連携により、就学前教育と義務教育都の円滑な移行を図ることが大切と考える。
・よって今後も、小学校の児童との交流、職員同士の交流、情報共有や相互理解など、子どもの発達や連続性を図るよう、連携を強めてまいる。\

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◎高齢者の方のための作品展の発表の場について

●取り上げた理由
・以前、次のようなご意見をいただいた。「趣味の作品を作るのも楽しみだが、発表して人に見てもらうことも同じくらい楽しみ。生きがいを感じる。しかし近くの出張所ではなかなか提供してもらえず、発表の場が少ない現状がある。区民会館や出張所など、公共の施設でもっと発表のスペースを提供してほしい。」

◆ひうち質問
現在、公共施設の発表の場については、区役所1階のロビーで行われた「シルバー工芸教室」作品展等があるが、これからますます高齢者が増加していく中、元気で活動的な高齢者の方が、生きがいや趣味で制作した作品を発表する場や、場の情報提供が求められてくると考える。高齢者の方が活き活きと活躍していただくために、ニーズに応える必要があると思うが、いかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・陶芸や伝統工芸等の活動を通し、高齢者が豊かで生きがいのある生活を送るため、成果発表の機会である作品展は、活動の励みにもなり、重要なことと認識している。
・各地域でも、区民センターや地区会館等の施設でクラブ活動の発表をする身に文化祭や展覧会を催しているが、今後も、行事や講座イベント開催等の情報収集に努め、周知していく。

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【都市整備領域】
◎ユニバーサルデザインの推進について

●区内のソフト面の取り組み
・烏山商店街では、視覚障害や聴覚障害をお持ちの方々に協力していただき、買い物をする際のやりとりやお手伝いの仕方などを実際に行い、多様なお客様を迎える接客サービスの研修を行った。
今までユニバーサルデザインというと、段差解消やエレベーター設置など、ハード面の整備が主であり、ソフト面の取り組みをするのは区の新しい動きである。
・二子玉川再開発事業地では、交通広場から駅周辺の歩行空間で、視力障害者の皆様に協力していただき、点字ブロックの整備状況を、実際に点検・確認していただく、というユニバーサルデザインのまちづくりに取り組んでいる。

◆ひうち質問
障害のある方や高齢者の方等、実際に利用される方に協力していただき、その方々の生の声を聞いて、よい所は取り入れ、見直す所は見直す、というユニバーサルデザインの理念であるスパイラルアップの考えが重要。
基準に基づいて作られたものであっても時代の背景や危機の進化により、より良い整備施設のあり方も変化するし、実際に使うのは、障害のある方や高齢者の方々。
このような取り組みを他の地域でも広げ、さらに区の全域に浸透していくことが大切と考えるがいかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・区は、34の施設事業について、年一回点検評価を行いながら、事業のスパイラルアップにつながるように取り組んでいる。
・お話の「烏山ねっと・わぁ~く・ショップ」や二子玉川再開発事業での施設点検などの取り組みなど含め、今後、他の地域でのまちづくりに生かし、ユニバーサルデザインによるまちづくりを進めていきたい。

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【文教領域】
◎教員の学校内のパソコンについて

◆ひうち質問
先日、「教員用のパソコンもインターネットが制限されていて、すべてのインターネット情報が見られない。これでは、様々な情報収集が困難になり、不便である。」とのご意見をいただいた。
生徒たちのパソコンに制限をかけることは、重要だが、教員用のパソコンに至っては、様々な情報収集をする必要がある。しかし他の区立小のHPを参考しようと思っても、例えば中野区の小学校のHPも全ては見られず、半分しか見られないとのこと。
今回の地震で、改めて情報の大切さを実感したところでもあるし、例えば他自治体の学校のHPなど、せめて学校に必要なページは制限をなくし、閲覧できるようすべきと考えるが、いかがか?

答弁:
・区立小中学校のパソコンのインターネット接続は、授業中に生徒が活用したり、教職員が勤務中に利用するものであり、一定の閲覧制限は必要。しかし一律に制限をかけており、サイトの有害性がないと判断した場合には、リストアップし閲覧可能にする仕組みになっている。
・他自治体のHPの中には、ソフト会社の調査が間に合わず制限がかかってしまうケースがあり、サイトの閲覧を希望する場合には、解除の申請をいただくが、手続きの周知が行き届いておらず、申請手続きが面倒である等の声もある。
・今後は、制限解除の申請方法をパソコン利用し、より迅速化・簡便化を図るとともに、インターネットをより有効活用できる環境の整備に努めていく。

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◎プールの指導員配置について

●取り上げた理由
小2の子どもを持つお父様から、「うちの学校では、プールの授業で、泳ぎ方を教えてくれない。水につかるだけ・・・結局近くのスイミングスクールに通わざるを得ない。せっかく素晴らしい設備が整っているのにもったいない。もっとボトムアップを図ってほしい。」とのご意見をいただいた。

◆ひうち質問
プール指導について、自分の小学校時代の経験から、OBの大学生のお兄さん方に泳ぎ方を教えていただき、2キロの遠泳が泳げるようになったので、プールの期間はその学校のOBを講師として迎える等、水泳に長けている地域の人材の活用が有効かと思うが、いかがか?
また、水泳に限らず、様々な専門性や経験をお持ちの方を積極的に活用し、学力向上の一助としていただきたいと思うが、いかがか?

答弁:
・区教育委員会では、指導補助・安全への配慮等のため、2学級以下の学年に水泳指導補助員を配置している。また小・中学校の夏季の水泳指導においても、教員に加え夏季水泳指導補助員を一日2名以内で配置できるようにしており、水泳に堪能な地域の方や大学生を補助員としている。
・今後も水泳に限らず、音楽、美術などの分野で、専門的な技能、知識をお持ちの方が区内にいらっしゃるので、ご協力をいただきながら、充実を図りたい。

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◎区の文化財の資料の充実について

●取り上げた理由
・世田谷の代表的な城は、上町にある世田谷城。小田原城や奥沢城との関係、さぎそう伝説の主人公・常盤姫にまつわる悲話など、区民の方にとって興味深いものがあるが、しかし現地には、昨年の改修工事により土塁や堀の跡が見やすくなったものの、無人で資料・パンフレットもない、残念。このようなご意見をいただいた。

◆ひうち質問
現在区では、文化財に関する写真や音声・映像資料などの電子化を進めているが、せっかくの歴史の貴重な史実を活かし、世田谷の戦国歴史を風化しないためにも、こうした資料を統合し、デジタル化の成果を活かしていただきたい。そして例えば文化財の写真や最寄り駅、また発掘調査や研究の成果などをまとめた文化財の情報をHPでも公開し、情報を入手できる環境整備も必要と考えるがいかがか?区の見解を伺う。

答弁:
・文化財関係の資料については、保有しているさまざまな資料の電子化の作業を進めており、来年度も引き続き作業行う予定。
・さらに、文化財係、宇奈根考古資料室、民家園、郷土資料館が保有している資料について、一括してデータ管理ができるように、検討作業に着手した。
・電子化した情報のうち、写真情報の一部は、報告書や印刷物の作成への活用、文化財係の窓口への試行的展示等、活用を図っており、今後できるだけ早い時期に区のホームページに掲載するなど、区民の皆様にも情報をご活用いただけるよう、取り組んでいく。

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