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平成24年第3回定例会 一般質問

【ひうちが取り上げた内容】

◎こどものいじめ対策について
◎駐輪場優先権付きの自転車安全教室の実施について
◎駒澤大学駅周辺の駐輪場対策について

◎こどものいじめ対策について

●取り上げた理由
いじめを受けていた大津市の生徒が自殺した問題を契機に、各地で子どものいじめが相次いで発覚し、国や都も本腰を入れて対策に乗り出しており、それを受け、各自治体でも対策が急がれている。

●環境面からのいじめ対策について
いじめを少しでも減らすためには、子どもの様子を見たり聞き取り調査を行うなどしていじめを発見する、いじめはいけないということを繰り返し指導する、また相談体制を強化する、といったことも大切。
そのような中、環境を変えることも1つの手段だと考える。

◆ひうち質問1
学校は1つの小さな社会であり、その中でもクラスという1つの小さな社会の中で、子どもたちは日々生活をし、学んでおり、1日の約半分を学校で過ごす。毎日同じメンバーであれば、1つの小さな社会なので、人間関係など、いろいろな問題が出てくると思うが、環境を変えることで、いじめの防止に少しでもつながると思う。
例えば、小学校では主に2年に1回行われているクラス替えを1年に1回行う。また指定校変更が容易にできるようにする等、環境を変えるという視点での対策が考えられると思うが、教育委員会の見解を伺う。

答弁:
・教育委員会では、いじめを発見した場合には、即座に学校がこのいじめを絶対に許さない、という強い姿勢を示し、いじめにかかわっている生徒が二度といじめが出来ないようにするとともに、すべての教職員が、いじめを受けている児童・生徒を絶対に守るという強い決意のもと、その痛みに寄り添い、心のケアに当たっていくよう、各学校に指導している。
・議員ご指摘の、学級を変えることや転校については、いじめを受けている子どもを守る方法としては考えられるが、当該の子どもへの精神的な負担や新たな友人関係の構築、周囲の子どもたちや保護者の受けとめなど、現実的な課題も多いため、先ずは生徒の状況を確認し、保護者の方と十分に相談したり、心理の専門家などの助言をいただく中で、今後、どのような環境が適切か、慎重に検討していくことが大切と考える。
・いじめにかかわる問題については、その状況を十分に確認し、より決め細やかな対応を徹底していく。

●ネット上でのいじめ問題について

◆ひうち質問2
今はコミュニテイーの時代なので、掲示板などへの書き込みだけでなく、ミクシーやフェイスブック等、個人のコミュニテイーを主眼とするソーシャルネットワークを利用したいじめの場合には、いじめが顕在化せず、対応が難しいことが問題。また、メールの書き込みなどでの大人たちの目の届かない所でのいじめも考えられるが、このような、潜在化しているネット上でのいじめ対策として、見解を伺う。

答弁:
・教育委員会では、民間事業者に委託して、学校非公式サイトなどの監視を行っており、また教職員に対してメールなどを通したいじめの防止やインターネット上でのトラブルの防止、情報モラルをテーマとした研修会を実施するなどしている。
・こうした取組みを充実させ、ネットにかかわるいじめの防止に、より一層努めてまいる。

●いじめに対する相談体制の充実について

◆ひうち質問3
現在、子どもの人権擁護のための仕組みが検討されており、この第三者機関と学校の連携も必要と考えるが、見解を伺う。

答弁:
・現在検討している子どもの人権擁護の新たな仕組みでは、虐待やいじめなど、子どもの人権に係る事案を対象に、相談による助言や申し立て等に基づく調査活動などを通じて、問題の解決を図っていく考えである。
・各学校では、いじめの未然防止、またいじめへの対応にあたっては、今後とも区の総合教育相談室との連携を十分に図ると共に、ケースによっては、新たな子どもの人権擁護のための第三者機関や、その他の関係機関などと共に連携・協力し、子どもにとって最善の解決が速やかに講じられるよう、取り組んでまいる。

●学校協議会や学校運営委員会などでのいじめ対策

◆ひうち質問4
子どものいじめが複雑化している現在、学校だけはなく、各学校に設置されている学校協議会や、来年度に全校で設置される予定の地域運営学校の学校運営委員会などでも、いじめ問題を取り上げ、保護者や地域住民の多様な価値観を取り入れて対策を講じる必要があると考えるが、見解を伺う。

答弁:
・区立小中学校全校に設置している学校協議会は、地域の防災・防犯、教育活動の充実、健全育成の3つを柱とした活動を進めているが、いじめの防止についても、学校と保護者、地域の方々が連携を図るとともに、健全育成の取組みを充実させていくことは重要。
・教育委員会では、地域運営学校に設置されている保護者や地域の方、学識経験者などで構成される学校運営委員会において、いじめの問題について協議し、取組みを進めるよう、働きかけるなどしている。
・いじめの防止に向け、学校協議会や学校運営委員会などを通して、学校と家庭・地域と協力した取組みが充実するよう、進めてまいる。

●奉仕の精神を養うボランテイア活動について
 (いじめをなくすための抜本的な対策として)

いじめをなくすための抜本的な対策として、人間性を培うこと、例えば、ボランテイア活動を行い、奉仕の精神を、子どもの頃から培うことが重要。
地域に密着した奉仕の精神を培うことで、ひいては広く社会や世界へ貢献していくことができ、調和のとれた平和な社会につながる。
例えば、以前に上用賀の桜並木の落ち葉対策で、区と地域の方が一緒になって、桜の落ち葉と花びらの清掃を行い、緑を守り育てていくべき、との質問をしたが、この落ち葉の清掃ボランティアを子どもたちが行うことで、奉仕の精神を培うことができ、また地域に貢献し、地域とともに育つと考える。

◆ひうち質問5
いじめをなくすための抜本的な対策として、人間性を培うこと、例えば、ボランテイア活動を行い、奉仕の精神を、子どもの頃から培うことが重要。
地域に密着した奉仕の精神を培うことで、ひいては広く社会や世界へ貢献していくことができ、調和のとれた平和な社会につながる。
現在、区立学校では、ボランテイア活動として、地域の清掃活動や老人ホームの慰問等、行っているが、学校よってばらつきがある、とのこと。今後さらにボランテイア活動を全校に広げ、子どもたちに奉仕の精神を培うことが重要と考えるが、見解を伺う。

答弁:
・ボランテイア活動を通して、子どもたちにとって自分自身が多くの人たちに支えられている存在であることを気づくとともに、自分自身が周りの多くの人たちを支える存在になることを実感していくことは、大変重要なことだと考える。
・区内の多くの学校では、地域のゴミ拾いや落ち葉掃きなどの清掃活動、花壇や緑道の植栽活動、高齢者施設で車椅子の解除などを行う訪問活動に取り組んでいる。また、古着回収作業や児童館の行事の運営の手伝いなどに取り組んでいる学校もあり、最近では、小中学校合同の清掃活動などを実施する事例も増えてきた。
・教育委員会では、今後も社会体験活動やボランテイア活動の充実を図り、子どもたちの社会性をはぐくみ、社会の構成員としての自覚や、他の人を思いやる心の育成などに取り組んでまいる。

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◎駐輪場優先権付きの自転車安全教室の実施について

●他自治体の例
・三鷹市・武蔵野市では、土地が平らでほぼ全域が住宅地のため、駅まで自転車を使う人が多く、その分自転車事故も相次ぎ、事故全体の約半分が自転車に関する事故だった。
・そこで三鷹市は自転車安全教室の実施を開始。しかし受講者が全然集まらなかったため、自転車講習を受講した人に自転車安全運転証を交付し、さらに市営駐輪場の定期利用を申し込む際、優先的に駐輪場を利用できる、というインセンテイブを講じた。
・武蔵野市でも、自転車安全利用講習会を受けた方には、認定証の他に、TSマーク付帯保険の1000円分の助成、駐輪場の優先的利用など、を行い、安全教室の受講率アップにつなげている。
・市民の声も「優先権目当てで受講したが、自転車のルールを学ぶには大人になって初めてで、いい機会になった。」と好評、とのこと。
・このインセンテイブを講じたことで、受講者数が増え、自転車事故の件数は、武蔵野市で約37%減少した。

◆ひうち質問
現在、世田谷区では、区民の皆様に対し自転車のルール・マナーの周知方法として、安全教室を受講した人に自転車受講証を発行しているが、受講証は車のように免許証ではなく、義務ではないので、なかなか受講していただきにくいもの。
しかし自転車事故を減らすために、区民の皆様へ自転車のルール・マナーの周知をし、自転車が歩行者ではなく軽車両である、という意識改革を図る必要がある。そこで世田谷区でも、このようなインセンテイブを講じることは、手段の1つとして有効だと考えるが、区の見解を伺う。

答弁:
・自転車の交通安全教室は小学生から一般区民まで、昨年度は2万人以上が参加した。一般区民を対象とした教室では、スタントマンによる事故再現型の安全教室を導入し、地域のイベント会場で開催するなど、参加しやすい手法で実施している。また、教室の参加者に反射材シールつき「自転車講習受講証」を配布するなど、工夫をしている。
・お話にあった、駐輪場の優先利用権などをインセンテイブとした教室については、他の自治体の事例を参考に、研究していく。合わせて、地域や事業所等の身近な場で、自主的な自転車安全利用の啓発の場が開かれる仕組みづくりを考え、安全利用の環境整備に努めていく。

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◎駒澤大学駅周辺の駐輪場対策について

先日区民の方から、次のようなご意見をいただいた。「駒澤大学駅前には駐輪場が少なく、自転車を止める場所がないにもかかわらず、少し自転車を置いただけで、すぐに撤去されてしまう。せめて駐輪所が整備・拡充されるまでは、撤去停止等の措置を講じていただきたい。」
もちろん、放置自転車は禁止されているが、しかし駐輪場が整備されてこそ、撤去、という次のステップに行くと考える。

◆ひうち質問1
抜本的な対策として、駒沢大学駅前に駐輪場をつくることが急務と考えるが、新たな駐輪場設置について、見解を伺う。

答弁:
駒澤大学駅周辺における、新たな駐輪場については、この複合施設の整備に伴い生じる、上馬地区会館跡地を利用して作ることを考えている。

◆ひうち質問2
駒澤大学駅前周辺の駐輪場に関しては、狭い土地でも作ることが出来るよう、なるべく収容台数が多く、そして場所をとらない、効率的な駐輪場設置が求められる。例えば今、技術開発が進んでいる地下式立体駐輪場は、葛西駅・一の江駅・平井駅、自由が丘駅前、品川駅前、都立大学駅前等に導入されておりますが、特徴として、立体式なので収容効率が高い、自転車を自動的に、数十秒で簡単に出し入れできる、24時間利用可能、盗難やいたずらの心配がない、等の利点がある。今後、他の自治体の動向や技術開発の進行状況も視野に入れ、検討していただきたいと思うが、見解を伺う。

答弁:
より多くの自転車を収容できるよう、ご提案の主旨も踏まえ、駐輪場の形式・構造等を十分に検討してまいりたい。

◆ひうち質問3
それとともに、現在ある既存の駐輪場は老朽化しており、使い勝手が悪いとのご意見もある。改築を行い、使いやすい駐輪場にしていただきたいと思うが、それも合わせて見解を伺う。

答弁:
既存の駒沢駐輪場についても、まずは利便性を向上するため、老朽化したラックの交換などを検討していく。

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