区民の皆様の声を元にした活動

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◎豪雨対策について(浸水対策について)

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頂いたご相談

ご相談を元に行ったこと

●取り上げた理由
・地球温暖化による影響か、全国的に異常気象で、特に今年の夏は集中豪雨が多く発生し、甚大な被害をもたらした。
・世田谷区でも、去る7月23日に発生した集中豪雨では、上用賀雨水観測所でわずか10分間に30ミリの雨量が観測された。通常は、例えば矢沢川は1時間に30ミリの雨に耐えられるような基準になっているので、かなりの雨量ということがわかる。
・先日、桜丘にお住まいの方から
「環状8号線沿いに住んでいるが、家の前の雨水の浸透ますに雨水が入りきらず、通常ならば側溝を通り環状8号線に流れるはずだが、環状8号線も雨水が濁流 のように流れており、この流れに押し戻されて、道路に溜まり大変だった。このときは、土木管理事務所に土嚢を持ってきてもらい、また雨水浸透ますに溜まっ ていたごみや塵をすぐに掃除してもらい、大変有難かったが、今回のようなゲリラ豪雨がいつ来てもおかしくない状態なので、雨水浸透ますがあふれないよう に、何かしらの対策を考えて欲しい」
とのご意見をいただいた。
・このように、温暖化の影響により、基準雨量を超えるゲリラ豪雨が今後も想定されることから、現在の基準雨量を元に講じている対策を見直すなど、今後改めて対策が必要だと考える。

浸水の原因
・1つ目は、宅地化の進行に伴い農地が減り、降った雨が一気に道路に集まり、側溝で対応しきれず浸水したことが考えられる。
・2つ目の要因は、下水管には、汚水の管と雨水の管があり、汚水と雨水を一緒に流す合流式と、汚水と雨水を別々に流す分流式がある。区内では、目黒川や呑 川の流域では合流式、多摩川に流れ込む野川、仙川、谷沢川、丸子川の流域では分流式の下水道地域になっており、この桜丘地域は、汚水管と雨水管が分かれて いる分流方式で、雨水管がまだ2割しか整備できておらず、この地域も未整備、とのこと。よって、通常は雨水浸透マスにしみこまなかった雨水は雨水管に流れ るが、雨水管が未整備なため、雨水が溢れてしまう。

◆ひうち質問
地球温暖化による影響か、全国的に異常気象で、特に今年の夏は集中豪雨が多く発生し、甚大な被害をもたらした。
世田谷区でも、去る7月23日に発生した集中豪雨では、上用賀雨水観測所でわずか10分間に30ミリの雨量が観測された。通常は、例えば矢沢川は1時間に30ミリの雨に耐えられるような基準になっているので、かなりの雨量ということがわかる。
この要因として考えられることは、主に2つ。
1つ目は、宅地化の進行に伴い農地が減り、降った雨が一気に道路に集まり、側溝で対応しきれず浸水したことが考えられる。
2つ目の要因は、下水管には、汚水の管と雨水の管があり、汚水と雨水を一緒に流す合流式と、汚水と雨水を別々に流す分流式がある。区内では、目黒川や呑川 の流域では合流式、多摩川に流れ込む野川、仙川、谷沢川、丸子川の流域では分流式の下水道地域になっており、この桜丘地域は、汚水管と雨水管が分かれてい る分流方式で、雨水管がまだ2割しか整備できておらず、この地域も未整備、とのこと。よって、通常は雨水浸透マスにしみこまなかった雨水は雨水管に流れる が、雨水管が未整備なため、雨水が溢れてしまうのである。

そこで4点。質問する。
①下水道の分流式地域における雨水管の整備率は約2割とのことで、整備の現状はどのようになっているのか?
②また、下水道の分流式地域による雨水管の整備計画はどのようになっているのか?下水道の整備には多くの予算と長い年月が必要になると思われるが、今後の ゲリラ豪雨を考えると、早急な整備が必要だと考える。整備の主体は東京都とのことだが、どの程度の期間がかかるのかを含め、明らかにしていただきたい。見 解を伺う。
③昨今のゲリラ豪雨対策の抜本的な対策は、雨水管の整備だが、東京都が整備の主体ということもあり、長期的な計画になると考える。そこで、例えば雨水浸透ますを定期的に清掃する、土のうを必要なところに配布するなど、短期的な対策も必要だと思うが、見解を伺う。
④世田谷区では、世田谷区豪雨対策基本方針、世田谷区豪雨対策行動計画に基づき様々な施策を進めているが、今回の豪雨を踏まえ、区内の浸水対策について、今後どのように進めていく考えなのか、見解を伺う。

答弁:
①下水道の分流式地域における雨水管の整備率は約2割とのことだが、整備の現状はどのようになっているのか
・下水道の分流式地域では、雨水処理の流れとして、雨水を下水道の雨水管で集め、その後河川に放流する計画となっている。
・下水道や河川整備の順序は、下流側から整備する必要があるので、下水道整備を所管する東京都下水道局と、河川改修を所管する東京都建設局とが連携し計画的に整備を進めている。
・このうち、下水道の分流式地域内の河川である野川や仙川では、現在、河川整備計画に基づき、1時間当たり50ミリの降雨に対応できる河川改修を進めており、河川改修後に下水道の雨水管を整備する計画であることから、雨水管の整備を順次進めている状況である。
また、同じく分流式地域にある谷沢川や丸子川については、時間降雨量50ミリの河川改修に向けた河川整備計画を検討している段階で、雨水管の整備は、まだ一部に留まっている状況。

②下水道の分流式地域による雨水管の整備計画はどうなっているのか
・分流式下水道地域の雨水管整備は、世田谷区の豪雨対策の推進に大きく貢献する事業であるので、区としても、下水道局と連携、協力して、雨水管の早期整備に向け取り組んでいるところである。
・議員ご指摘のとおり、下水道の雨水管の整備には、多くの予算と長い年月が必要になる。整備の期間については、河川の整備の状況にもよるが、概ね30年後を目標に、23区全域で一時間50ミリの降雨に対して浸水被害の解消を図る計画である。
・今後とも、東京都下水道局との連携、協力を密にし、併せて、当区が下水道局から受託している雨水管整備事業の拡充を図りながら、分流式の下水道雨水管の早期整備に向け積極的に取り組んでまいる。

③雨水管の整備は長期的な計画になる。短期的な対応としては、雨水浸透桝の定期的な清掃や、土のうを必要なところに配布することなども必要と考えるが、区の見解は?
・区では、昭和50年代から、雨水浸透桝及び透水性舗装等の雨水貯留浸透施設の整備を進めており、昨年度までに、約6万5千個の雨水浸透桝と約190万㎡の透水性舗装を整備し、雨水の流出抑制に取り組んできた。
・ご指摘のとおり、雨水浸透桝や透水性舗装等は、その機能を維持するためには、日常的な点検や清掃作業が必要となる。そのため、区では、定期的に清掃作業を実施するとともに、落葉の時期などは点検、清掃の回数を増やすなど、対応を図ってきた。
・また、土のうについては、自助の方策として有効ですので、土木管理事務所にご連絡をいただければ、区民の方にお配りしている。
・今後とも、定期的に雨水浸透施設の清掃を実施するとともに、豪雨の際にはどなたでも自由に土のうを取り出し、ご活用いただけるよう、身近なところに土のうをストックできる場所(土のうステーション)の検討をしているところである。

④7月23日の豪雨を踏まえ、区内の浸水対策について、今後どのように進めていく考えなのか?
・今年度は、「世田谷区豪雨対策行動計画」の中間見直しの時期に当たることから、これまでの豪雨対策の取組み内容や課題等を整理するとともに、それらを踏 まえた上で、流域対策等の強化を図り、平成26年度から29年にかけて実施する諸施策を示す(仮称)「世田谷区豪雨対策後期行動計画」を取りまとめる予 定。
・見直しにあたっては、7月23日に発生しました豪雨など、近年の集中豪雨の状況を考慮する必要があると認識している。
・今後も引き続き、東京都を始めとする関係機関や区民・事業者等と連携・協力しながら、豪雨対策に取り組み、さらなる施策の推進を図り、浸水被害を軽減できる安全・安心のまち世田谷の実現を目指してまいる。



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