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◎電子図書館について

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頂いたご相談

ご相談を元に行ったこと

このテーマは、第2回定例会でも取り上げたが、大手出版社参入の動きがありましたので、再度質問する。

●電子図書館のメリット・デメリット
電子図書館とは?

名の通り、紙の本ではなく、電子書籍をインターネット上で貸し出す図書館である。パソコンやiPadなどで閲覧できるので、ネットにつながる環境であれば、図書館に行かなくても24時間、365日借りることができる。

電子図書館のメリットとしては
・従来の図書館は書籍の保管場所に限界があるが、電子図書館は蔵書スペースを気にしなくていいので、遥かにたくさんの書籍を保管できる。
・蔵書の劣化の心配もないので、古い地図や貴重な歴史資料などの保存・維持にもでき、今まで提供が難しかった貴重な資料も提供できるようになる。
・紛失や延滞防止にもなる。
・人員増加なくサービス拡大が可能。
・高齢者や障害者への配慮もできる。

電子図書館のデメリットとしては
・スマホやKindleなど、見ることのできる端末が多様化しており、進化が早いので、そのたびに見られるように対応しなければならない。
・また出版社の理解も必要で、全ての本が必ずしも電子化できるわけではない。

◆ひうち質問
電子図書館は、メリット・デメリットがある。しかしアメリカや韓国では公共図書館の約6割は電子図書館だし、利便性を考えると、今後は電子図書館、という流れになってくると考える。
ここで、デメリットとして、大手出版社の理解が得られない現状があり、日本の電子図書館が進んでいないことの1つの要因でもあったが、全国約3,000の 公共図書館に電子書籍を提供する事業に、KADOKAWA、講談社の大手出版社と、紀伊国屋書店が乗り出す、とのこと。今秋にも貸し出しの仕組みづくりや 図書館との交渉を進め、年内の開始を目指している。
これまでは、大手出版社は、電子書籍の販売に悪影響があると見て、図書館への提供には消極的だったが、アメリカで図書館経由での貸し出しが人気を集めており、積極姿勢に転じた。
出版社は、作家ら著作権者の同意を得て、新会社経由で図書館に有償で電子書籍を提供。利用者は、館外からネット経由でタブレット端末やパソコンなどを使って無料で一定期間読めるようになる見通しである。
ただ、電子書籍は、買い直す必要がないので、例えば貸し出しは1,000回まで、また同時に読めるのは3人まで、など制限を設ける必要がある。
貸し出しの仕組みづくりを出版社が主導することで、販売との共存を図る、とのことであるので、公共図書館での不正防止のセキュリティーがしっかりすれば、電子図書館も今後進んでいくと考える。
今後、世田谷区でも、この流れに乗り、千代田区のWEB図書館のように、例えば3Dを使った魚や動物の図鑑やTOEICの問題集、映画で英会話、法令集な ど、電子書籍ならではの特長を生かして、紙媒体との役割分担をしながら電子図書館サービスを区民の皆様に提供していただきたいと思うが、改めて見解を伺 う。

答弁:
・高度情報化が急速に進展する中で、区民の利便性の向上に向け、図書館業務へのICT(情報通信技術)の活用については、第2回定例会でお答えしましたとおり、重要だと認識している。
・議員お話のとおり、大手出版社2社が公共図書館に電子書籍を提供する事業を開始すると報道された。詳細は明らかにされていないが、電子書籍の提供ルール を出版社主導で進められるよう、購入した電子書籍の貸出回数や貸出利用期限の制限、貸出中の場合の販売サイトへの誘導などが検討されているように伝えられ ている。
・電子書籍の導入については、その特長を生かした利便性の向上や省スペース化などの利点も多くあるので、今後、著作権との関連や情報通信技術の進展に応じた購入や提供の仕組みづくりなどを注視していきたいと考えている。



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