区民の皆様の声を元にした活動

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◎みどりの保全について

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頂いたご相談

ご相談を元に行ったこと

①みどりを維持する観点

取り上げた理由

・区は、2032年までに、世田谷区内のみどりを33%にする目標があるが、平成23年度現在、みどり率は24.6%となっており、平成18年度の25.56%から減少している。
・公有地のみどりは増えているが、一方で民有地のみどりは減少しており、今後は、世田谷区のみどり全体の3分の2を占める民有地のみどりをいかに維持し増やすか、が課題である。
・世田谷区は、みどりを増やすための施策として、緑化地域制度やみどり基本条例により、建物の新設の際には、一定のみどりを義務づけており、一定程度のみどりは創出されていると考える。
・しかし一方で、いくらみどりを義務付けたとしても、民有地のみどりの減少を食い止められないのであれば、減っていく一方である。もちろん、民有地なので、勝手に公共が手を出すことはできないが、みどりを食い止めるための制度は有効であると考える。

市民緑地制度とは?
・都市緑地法に基づく市民緑地制度は、都市に残る民有地内の緑地を保全することを目的として、平成7年に制度化された。
・緑地の所有者と自治体又は都市緑地法に基づく緑地管理機構が契約を結び、年間を通じて緑地の一般公開を行うもの。
・300㎡以上の緑地に対し、公的機関が整備及び管理を支援することで、土地所有者が行う維持管理の負担を軽減することが可能となる。また、固定資産税・都市計画税が免除になるとともに、20年以上の契約については、相続税についても2割の評価減が受けられる。
・現在、13箇所指定されている。

ひうち質問
民有地のみどりは、相続の発生などにより農地や大きな屋敷などが売却され、宅地化される傾向があり、減少してきている。
そこで、緑地保全のためのひとつの手段として、市民緑地制度がある。この制度は、世田谷区内の緑地で、300㎡以上の広さの緑地を所有している方で、地域の皆さんに一般公開できれば、固定資産税、都市計画税の免除、また契約期間20年以上で、相続税20%減になる、というメリットがある。
一定の条件はあるが、大規模な土地であれば、税制面の優遇と維持管理の面で、宅地化を食い止める1つの手段になりえると思う。

現在、市民緑地は13箇所指定されているが、この事業は、緑地管理機構の指定を受けた世田谷トラストまちづくりが主体となって指定し、管理をしている。樹林地を守るために、世田谷区も、主体的に取り組むべきと考える。
まずは300㎡以上ある土地の所有者の方に、この制度を周知し拡充すべきである。見解を伺う。

答弁:
・緑地を保全する意思のある土地所有者にとってはメリットが大きく、民有樹林地の保全に資する有効な制度であると考えている。
区では今後、市民緑地制度の有効性を踏まえ、これまで以上に、この制度を活用した緑地の保全に取り組む。
・また、市民緑地事業については、これまで緑地管理機構である世田谷トラストまちづくりが主体となって契約を進めており、区は、契約に併せて行う条例手続きや経費の負担など、側面的な支援に努めてきた。
・しかし、市民緑地契約を計画的に増やしていくためには、委員指摘とおり、区としてもトラストと連携して制度の普及などに積極的に取り組んでいく必要があるといえる。
・今後は、区のお知らせやホームページを始め、様々な機会を捉えて制度をPRし、土地所有者の意向に応えるよう努めるとともに、トラストと連携して事業の進行管理を行うなど、区が主体的に市民緑地事業に関わることにより、民有樹林地の保全を一層進めてまいる。

②みどりを理解していただく観点

取り上げた理由
・区民の皆様に協力していただき、みどりに対する理解を深めて頂くことも必要。
・そのためのきっかけとして、花が有効であると考える。

世田谷区の取り組み
世田谷区では、「みどりと花いっぱい活動」を実施している。
これは、地域住民や団体の方が、区と協定を結び、自ら定期的に、公園や商店街の歩道・道路・区有地の残地などに、地域の皆さんが自主的に花を植えつけ、管理し育てている。
現在、約191箇所で実施している。

ひうち質問
みどりを理解していただくため、深谷市や流山市では、民有地を花いっぱいにし市民に公開する、オープンガーデン事業に取り組んでおり、きれいで大変好評である、とのこと。
世田谷区では、「みどりと花いっぱい活動」を実施しており、これは、地域住民や団体の方が、区と協定を結び、公園や商店街の歩道・道路・区有地の残地などに自主的に花を植えつけ、管理し育てている。現在、約191箇所で実施しているが、まだまだ周知が足りないと考える。
例えば、花が咲く時期に合わせて、花壇を巡るツアーを企画し、区のイベントをツイッターで発信すれば、活動しているボランテイアの方にとっても、育てた花を見ていただけるということで励みになるし、花を見るほうもきれいで、緑化意識も高まると思う。
見解を伺う。

答弁:
・花づくりボランティアの皆さんの活動や、きれいに育てた花壇を、広く区民に知っていただき、見ていただくことは、ボランティア団体自身の活動意欲の向上につながり、また、見る側の緑化意識や参加意識の向上に貢献し、「世田谷みどり33」の推進に大変有効なもと考える。
・区ではこれまでに、活動内容を紹介したパンフレット配布や区のおしらせへの活動団体募集記事の掲載等を通じた周知により、活動の拡大を図ってきた。
・その結果、現在の活動箇所数は、2年前と比べて、7箇所増の191箇所となっている。
・今後は、活動箇所を巡るツアーイベント開催や、ツイッター等の利用による情報発信など、意識啓発や区民周知、活動の拡大につながる新たな広報の手法などを工夫・検討していく。

③防犯の観点

ひうち質問
最後に、この「みどりと花いっぱい活動」を推進し、携わる方を増やすことは、見回り、という防犯の面からも有効であると考える。
地域の人々が公園や緑道、路地裏などで花の世話をすることで、不審者への監視の目をふやし防犯につながる。
杉並区では、フラワー作戦という形で、積極的に行っており、韓国やオーストラリア・ビクトリア州などから視察が相次いでいる、ということである。
そういう面からも、世田谷区でも、公園や線路沿い、また、区有地を暫定的に利用し、花いっぱい活動を増やして行っていただきたい、見解を伺う。

答弁:
・委員ご指摘のとおり、地域に身近な公園や公道に接する公共施設等で、地域にお住まいの方々が、花づくり活動を行うことは、地域の目が増えることから、有効な犯罪抑止対策であると認識している。
・今後も引き続き「みどりと花いっぱい活動」の啓発、PR活動や参加意欲を高める支援などを充実させるとともに、協定箇所数の増加、参加人数や活動回数の増加等の活動の活発化に努め、地域の防犯対策にも役立ててまいりたいと考えている。



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